長時間雨が降るとエアコンと壁のすき間からから雨漏りがするという事例です。
3階建ての建物の2階で、長時間雨が降るとエアコンの真下の床に
エアコンと壁のすき間から雨水が垂れてきて、水が溜まるとの事です。
配管の壁貫通部分(赤矢印)は、漏れてくるところより下にある為、
貫通部分から雨水が浸入するのではなく、貫通部分より高い位置から雨水が
浸入しているのではないかと疑い仮説を立てます。
仮説の通り、貫通部分より高い位置で、疑わしい部位に散水調査を行いましたが
一向に雨漏りの再現がしてきません。
そこで、エアコンの配管を確認すると、屋上から壁に降りている配管の保温材が
朽ちて、銅管がむき出しになっている状態になっています。
ここで新たに仮説を立てて、長時間雨が降り続ければ、
保温材と銅管の内側の隙間から雨水は下に落ち、
保温材の中に溜まっていくのではないだろうかと考えます。
仮説に従いこの部分に散水を行って、雨漏りが再現されるかどうか確認すると、
エアコンから雨漏りがしている状態が再現されます。
また、天井裏を確認してみると、天井裏では濡れた部分はありません。
新たに立てた仮設の通り、エアコンの配管を伝って雨水が浸入し、
長時間雨水が供給され続けるとエアコンから雨水が垂れてきます。
雨漏りの調査を行う時には、しっかりと仮説を立て、散水を行い、
再現されるかどうかの検証を繰り返して、雨水浸入位置を特定していきます。
仮説を立てたところから、雨漏りが再現されなければ、
その部位は疑わしいところであるが原因ではない、と言うことも確認出来、
修理を行う際の施工範囲を決める判断基準にもなります。
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