鉄骨階段からの雨漏りその2

前回の「鉄骨階段からの雨漏りその1」からの続きで船橋市の建物の施工編です。

先ずは既存のステンレス製の階段のノンスリップを撤去します。

ノンスリップ撤去

最上段のノンスリップを撤去すると、モルタル自体が浮いており、簡単にモルタルごと取れてきてしまいます。

階段モルタル欠損

また、水も溜まっている状態です。

階段モルタル水溜り

他の箇所においても、鉄骨階段の踏み面のモルタルと鉄骨の間に隙が出来ている箇所もあります。

上の写真を断面から見ると、下図のようになっています。

鉄骨階段断面図

隙間から浸入した雨水が階段のBOXに溜まり、階段裏から雨水が浸出してしまう状態になっています。

端部や入隅にシーリング材を充填し塞いでいきます。

入隅シーリング

モルタルが欠損してしまった部分はエポキシ樹脂モルタルで整形し、

エポキシモルタル整形

プライマーを塗った後に、ウレタンを流していきます。

ウレタン防水

下図はトップコートを塗り終えた状態です、階段踏み面の長尺シート(タキステップ)とラップする部分も同様です。

ウレタン防水トップコート

長尺シート、今回はタキステップを貼っていきます。まずはボンドを塗り

タキステップボンド

タキステップを貼っていきます。

タキステップ貼り

ジョイントの突き付け部は、溶接棒で溶接し

タキステップ溶接

端部や入隅はシーリング材を充填します。

タキステップシーリング

工事後にお引渡し前の散水検査を行い、

お引渡し前散水検査

漏ってこない事を確認します。

お引渡し前散水検査

漏ってこない事を確認してから、お引渡しで工事完了です。

雨漏り工事後

表面は綺麗に仕上げっています、表面を綺麗に仕上げる為に、雨漏りを止める為に、

隠れてしまう部分の工事がとても重要になってきます、隠れてしまう部分にこそ

重点を置いてしっかりと行わなければなりません。

 

 

雨漏りの調査・修繕工事や外壁・屋根塗装のご相談は、松戸市の雨漏り110番松戸店(高松工業(有))へお気軽にご相談ください。
☆フリーダイヤル 0120-110-826
☆雨漏りホームページ http://amamori-matsudo.jp/
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のし瓦(土居のし瓦)からの雨漏り

雨漏りは屋根からばかりではなく、壁などの垂直面からもありますが

やはり水平面の屋根からの雨漏りは多いです。

松戸市上本郷の建物で、今回は下屋(大屋根ではなく1階の屋根部分)からの雨漏りです。

先ず室内の雨漏りしている箇所を確認します。

下屋からの雨漏り

青線のラインで隣の部屋まで雨染みの跡が確認できます。

外部から確認すると

下屋と外壁の取合い

赤のラインと重なって雨染みが確認できます。

今回の場合は、雨漏り再現調査(散水調査)を行って原因が究明できたとしても

赤のライン部分の土居のし瓦の下の防水シートから修繕し直さなければならない為

雨漏り再現調査は行わずに、土居のし瓦部分の修繕工事をする計画で臨みました。

先ずは既存の土居のし瓦や桟瓦を一時撤去します。

のし瓦撤去

軒先部分の天井にシミ跡などはなく、外壁と下屋の境部分の下のみに

シミ跡が有る為、この部分のみの修繕です。

のし水切り

のし水切り

撤去するとこの様な状態になっていました。

この部分から雨水が浸入しないように、アスファルトルーフィングを敷いていきます

アスファルトルーフィング

既存の防水シートにオーバーラップさせます。

防水シートを貼った後はこのようになります。

屋根防水シート

桟木を取り付けて、瓦を復旧していきます。

瓦桟木

桟瓦取付

南蛮を使って固定していきます。

続いて土居のし瓦

のし瓦

のし水切り

更にもう一段重ねて、しっかりと銅線で縛って固定します。

のし瓦

下屋からの雨漏り

何枚かは、もともとひびが入っていたり、端が掛けていたりしていましたので

取り替えてあります、どうしても若干色は変わってしまします。

これで今回の雨漏り修繕工事は終了です。

今回のお宅は松戸市内ですが、現場の作業中は

こんな子まで見学に来ていました、松戸も案外田舎なのかな?

松戸市上本郷

 

 

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鉄骨階段からの雨漏りその1

船橋市で1階が店舗、その店舗のトイレの天井から雨漏りがしているということでご相談を頂きました。

現地を確認すると、天井のクロスに黒いカビの様な跡が発生しています。

天井クロスカビ

換気扇の開口部から天井裏を確認すると、

漏っている天井の真上は鉄骨階段になっていて、鉄骨が錆びてしまっている状態です。

天井裏鉄骨の錆

外部に廻り鉄骨階段をを確認すると

鉄骨階段からの雨漏り

蹴込部分に雨垂れの跡も確認出来、天井裏の鉄骨階段の錆びている位置と一致します。

1階のトイレの天井からの雨漏りだけではなく、壁からも雨水が浸出しているということなので

鉄骨階段からの雨漏り

雨水の浸入位置は1ヶ所だけではなく、複数から雨水が浸入している可能性も考えられます。

何度か補修を行っているようですが、一向に雨漏りが止まらない為、しっかりと原因を追究して、

何が原因なのかをはっきりさせてから、雨漏りを止める工事をしたいとのご要望でしたので

雨漏り再現調査(散水調査)を行い、雨水浸入位置の原因を調べていきます。

 

疑わしい箇所に散水を行い、原因を調べていきます。

散水調査

するとすぐに天井裏では雨水の浸出が確認できました。

鉄骨階段から雨水浸出

更にその下の階段に散水を行うと、

階段散水調査

同じように浸出してきます。

鉄骨階段雨水浸出

この結果を踏まえて、階段踏み面の全段の防水及び2階床の部分防水工事を行う計画で

工事を進めていきます。

但し、普段常時使用している階段ですので、ウレタン防水などを行えば

防水したウレタンが乾くまでこの階段を使用することが出来なくなってしまいます。

そこで今回は長尺シート(タキステップと併用)と併用による止水のご提案をいたしました。

次回は工事の様子をお伝えします。

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雨漏りの原因になりやすい部位 木造編その2

前回は水平面からの雨水の浸入位置で多い部位のお話を致しましたが

今回は垂直面からの雨水の浸入位置で多い部位のお話をしたいと思います。

前回のブログ「雨漏りの原因になりやすい部位 木造編その1」

木造の建物の垂直面で、雨水が浸入してくる部位で多いのが、サッシ廻りや出窓廻りからです。

サイディングボードの外壁でもモルタルの外壁でも、外装の仕上げ材の下に透湿防水紙やアスファルトフェルト

等雨水を室内に入れさせないようにするためのシート(紙)が入っています。

サッシ等が無い部分は上から下までこの防水紙の連続性が断たれずに、雨水が壁内に浸入しても

排水してくれます、ところが、サッシ等の開口部が有った場合には、その連続性が断たれてしまう為

サッシ廻りの処置に不具合があった場合には、その部分から雨水は浸入してしまいます。

二次防水の施工を適正に行うことが重要でありますが、万が一適正に行われていない場合などは

不具合の多発部位になってしまいます。

更に、最近の傾向で軒の出が少ない建物が多く見受けられます、すると雨掛かりが多くなる為

通常の雨でも、外壁面に流れる雨の量も多くなってくるため、上記の二次防水の不具合部分からの

雨水の浸入は多くなってきてしまいます。

 

2番目に多い部位が外壁のひび割れです。

確かにひび割れ部位に散水調査を行うと、室内の普段雨漏りしている箇所から雨水が浸出してきて

原因の部位だと確認する事が出来ます。

確かに、ひび割れの裏にあるアスファルトフェルト等が、ひび割れが生じた時に発生していれば

壁の裏に浸入した雨水は、その切れているアスファルトフェルトなどから室内に浸入してしまいます。

しかし、垂直面で一番多い雨水の浸入位置で、サッシ廻り等二次防水の不具合部位から雨水が浸入するとあるように

ひび割れから雨水が浸有して、アスファルトフェルトなどの上を通り、サッシ廻り等の二次防水の不具合部位から

室内に浸入してしまうことも考えらえます。

この様なことは、非破壊の雨漏り再現調査においてはそこまで確認することは出来ません、壁を解体して

はじめてその事実が分かります。

外壁のひび割れが、雨漏りの原因になりやすい部位の上位に来るのは、上記の様なことも関連していると思われます。

 

3番目に多い部位はサイディングボードの目地シーリングの不具合部位です。

2番目のひび割れ部位と同様に、サイディングの目地の不具合部位の裏の透湿防水紙に切れや不具合がある場合もありますが

サッシ廻り等の二次防水の不具合部位から室内に浸入してしまうことも考えられます。

サイディングボードの目地のシーリングの不具合部位も、雨漏りの原因の上位に来るのは、2番目のひび割れ部位と

同様の事も関連していると思われます。

木造の建物においては、壁の裏にある二次防水の働きが極めて重要な役割を担っており、

一次防水面での補修や塗装では、一時的に雨水の浸入を止めることは出来るかもしれませんが

雨漏りの根本的な解決ではないため、応急処置であるという認識を持つことが大切になります。

 

 

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雨漏りの原因になりやすい部位 木造編その1

雨漏りがした場合、その雨水の浸入部位が屋根からでは、と考える方が多くいらっしゃいます。

もちろん、屋根等の水平面は雨が降ると常に雨にさらされる場所になりますので

そう考えても不思議ではありません。

しかしながら、垂直面(外壁面やサッシ廻りやエアコンホースの外壁の貫通部分)から雨水が浸入しする

場合も多いのが現状です。

雨水の浸入箇所を考えるうえで、水平面と垂直面とに分けて考えていかなければなりません。

今回は水平面からの雨水浸入部位についてお話していきます。

木造の建物の水平面で、雨水が浸入してくる箇所で多いのが、屋根及び屋上やベランダの防水面です。

実際には屋根の不具合や防水の不具合といった、面における不具合からの浸入ではなく、

「取合い」と呼ばれる、異種部材との接合部分から浸入してきます。

屋上やベランダの防水などは大きな勾配をとらないため、雨水の滞留時間や水量が多くなる傾向が高くなります。

その為に雨水の浸入の可能性を高めてしまうのです。

例えば、防水の立ち上がりが低く、サッシ下枠などとの取り合い部分に雨が掛かりやすくなり、雨水の浸入を招いたしまったり、

防水工事の前にサッシを先行して取り付けてしまい、取り合い部分の防水が機能していない等という事例もあります。

 

2番目に多い部位が、排水ドレン廻りからの雨水の浸入です。

排水ドレン廻りは、大量の雨水の排出をその部分で担う為に、取合い部分で僅かな不備や劣化がある場合

雨水の浸入の可能性を高めてしまいます。

 

3番目に多い部位は、トップライト(天窓)廻りからの雨水の浸入です。

水平面、垂直面の中で最も多量の雨を受けるのは屋根です。本来であれば屋根仕上げ材の下に葺かれている

アスファルトルーフィング等は連続性を断たないように施工されていなければなりません。

しかしながら、屋根の勾配によって流れる雨をトップライト(天窓)が堰き止めてしまい、多量の雨を

集中して受け止める箇所となります。

アスファルトルーフィングの連続性を断って、取り付けていますのでその接合部分に不具合が有れば

雨のたびに危険にさらされる状態となってしまい、雨水の浸入の可能性が極めて高くなります。

 

この様に水平面において、雨水の浸入部位の多い部分は存在しますが、建物を確認してどの建物も

この多い順に疑ってはいけません。

この多い順番はあくまでも統計ですので、参考にする分には構いませんが、盲信してはいけないのです。

部屋の中でどこから漏って来るのか、どのような状態の時に漏って来るのかを総合的、複合的に判断して

雨水が建物内に浸入してくる部位を探し出さなければなりません。

次回は木造の建物の垂直面からの雨水の浸入位置に付いてお話しいたします。

 

 

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