外壁サイディングボード塗装時の注意点 その3

「外壁サイディングボード塗装時の注意点その1」

「外壁サイディングボード塗装時の注意点その2」

サイディングの塗装時にシーリング材の状態は重要です。

劣化が進み、破断していたり、劣化してなくなってしまっている状態のまま

放置しておくと、サイディングが吸水して反ってくる原因となります。

また、このシーリングが破断している箇所から、雨漏りになるのではないかとの

ご質問を多く受けますが、木造住宅の場合はサイディングのシーリングが

破断しているからと言って、すぐに雨漏りにつながるわけではありません。

サイディングの裏には透湿防水紙が貼ってありますので、

切れたシーリングから壁内に浸入した雨水は、透湿防水紙の上を通り

排出されるようになっています。

それと、このシーリング材ですが本来は劣化してしまっているシーリングを

しっかりと撤去してから、新たなシーリングを充填しなければ十分な機能は発揮できません。

どうゆうことかと言うと、現在劣化してしまっているシーリングを撤去しないで

その上から新たなシーリングを充填しても、容量の少ない薄っぺらなものしか充填できません。

更に、動きに追従できるような接着面積も確保することができないので

破断や剥がれの原因になります。

下の写真は、2回目の塗り替えでご相談を頂いた現場の写真ですが、

以前の塗り替え時にシ-リング材を撤去しないで塗装を行ってしまった為に起きている剥がれの状態です。

サイディングのシーリングの剥れ

塗り替えが終わって足場を解体したときには、正直撤去して打ち替えたシーリングなのか

撤去しないで充填したシーリングなのかは、見分けがつきにくいです。

ただし、数年経つとその違いははっきりと現れてきます。

サイディングを反らせない、壁内に雨水を入れにくい状態を長く保ちたいと考えて外壁塗装を

行うのであれば、下の写真のようにしっかりと劣化したシーリングを撤去し、

シーリング撤去

プライマーを塗ってから、新しいシーリング材を充填することが必要です。

シーリング材充填

シーリング材は塗装をした後は隠れてしまう部分になりますので、

工事が終わった後では、なかなか発見しにくい部分ですし、それが分かるのが

数年経ってからになりますので、見えなくなってしまう部分、隠れてしまう部分

をっしっかりと工事することが非常に重要になってきます。

見積を比較検討する時に、ただ金額だけを比較するのではなく

隠れてしまう部分もしっかりと工事をして、本当に建物が長持ちするように

工事をする業者を選択することが建物の為になるということをご理解ください。

 

 

 

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外壁 サイディングボード塗装時の注意点 その2

サイディングボードの外壁を過去に塗装していて

今回2回目の塗装を行う場合の注意点についてお話しいたします。

前回お話ししましたように、サイディングボードの外壁は蓄熱性に優れています。

前回のブログ「サイディングボードの塗装時の注意点その1」

旧塗膜が弾性系塗料など、熱によって軟化する塗料で塗装されていた場合

膨れが発生することがあります。

また、濃い色を使用した場合、サイディングボードの蓄熱性に加えて

塗膜の蓄熱によって旧塗膜の弾性塗料が軟化して膨れが発生する事があります。

淡色だった為膨れずにいた旧塗膜が、濃い色にしたため膨れてしまう場合も有ると言うことなのです。

最近は濃い色を希望される方も多いので注意が必要になります。

他にも旧塗膜の付着力不足が原因で、塗装した後に剥がれてくることもありますので

劣化状況の事前確認時に、過去にどのような塗料で塗装をしているのか?

塗膜の付着力は大丈夫か?などを確認し、しっかりとお施主様にご理解いただけるように

劣化状況報告書に記載されているかなどを確認して

後々のトラブルを防げる配慮がなされているかも、外壁塗装業者を決める為のチェックポイントになります。

 

建物を長持ちさせようと考えている、業者であれば当然確認するポイントです。

 

 

 

 

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外壁サイディングボードの塗装時の注意点 その1

戸建て住宅に使用されている外壁仕上げ材において

大きな割合を占めるものに、サイディングボードがあります。

サイディングボードには「窯業系」「金属系」「合成樹脂系」などがありますが

主流としては「窯業系サイディング」になります

この窯業サイディングは蓄熱性が高い為、塗り替える塗料の選択が重要になってきます。

下の写真は、モルタル外壁と窯業系サイディング外壁の蓄熱の温度を表示しております。

蓄熱温度サーモグラフィー

ご覧のように窯業系サイディングボードは蓄熱性が良いことが分かります。

もちろん蓄熱性が良いことは塗料メーカーも把握して研究していますので、

窯業系サイディングに適した塗料を選択すれば問題はありません。

では、窯業系サイディングを塗装する時の注意点としては何があるのか

サイディングボードの貼り方が「直貼り」である場合は注意が必要です。

現在の主流は通気構法で、透湿防水シートの上に胴縁を取付、その胴縁に

サイディングを貼っていきますので、胴縁の厚み分、通気層(中空層)ができ

この通気層から湿気などが逃げてくれます。

「直貼り」は透湿防水シートの上に直にサイディングボードを貼ってある状態です。

すると、通気層が確保できない為、サイディングボードと透湿防水紙の間に

結露が起きやすく、その水分をサイディングボードの裏面から吸水してしまい

太陽に熱せられ水蒸気となって、表面の塗膜に膨れや剥がれ、

サイディングボード本体の反り等を引き起こします。

では、直貼りかどうかを確認するためにはどうするのか?

サイディングボードと水切りの隙間に物差しや差し金などを差し込み、厚みを測ります。

直貼りサイディングボードの確認

サイディングボードの厚みは通常12mm~16mm程度ですから、

25mm以上あれば通気構法の可能性が高くなりますが

それ以下だと、直貼りを疑い注意が必要になります。

直貼りのサイディングボードは不具合が起きる可能性が大変大きいので

しっかりとした、事前確認や劣化状況の確認が必要になります、

お見積りを比較検討する時などは、この様なことがしっかりと提示されているのか

きっちりと理解している業者なのかまで確認することが重要になります。

 

 

 

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